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福智山登山の集合写真
福智山登山(900.8m)
・日時 平成30年 6月17日
・参加者 13名
(うち障がい者3名、子ども0名)
・天候 晴れ
・コース 福智山ダム登山口駐車場 7:30 →
登山開始 7:50 → 薙野小屋 8:35 →
上野越え 10:10 →
福智山山頂(昼食 12:00〜13:05) →
上野越え 14:50 → 薙野小屋 15:55 →
福智山ダム登山口駐車場 16:45(解散)
梅雨真っ只中の例会で、空模様の心配がありましたが、梅雨が中休みしてくれて、好天のもとでの例会となりました。一方で4,5月の例会が流れ、ひさしぶりの山登り。 加えて、2年ぶりの福智山挑戦となる那須さんをはじめ、体力面やら、膝やら足やらに不安を抱えている人もいて、福智山の山頂に立てるかどうか、不安含みの例会ともなりました。

いつもの例会よりずいぶん早い、早朝7時30分、福智山ダム駐車場集合。顔合わせ、準備体操をいつもどおりすませ、山頂をめざし出発しました。今年も体力温存のため、 薙野小屋までは林道を登ることにします。その分、山道を使うより距離的には長くなるし、坂もちょっときついですが、ウォーミングアップのつもりで、のんびりと おしゃべりも楽しみながら歩きました。かくして50分たらずで薙野小屋に到着、ここでちょっとひと休みです。

元気も回復したところで、気合を入れなおして出発しましょう。ここからは本格的な山道になります。がれ石の道、縦横に走る木の根、かてて加えて急な上り坂、まさに悪路の三重奏といったところです。ときどきというか、頻繁にというか、給水を兼ねた休憩を取りながら、少しずつ登っていきました。会から配られた飴の甘さにも助けられながら。救いは、本州の南の海上を通り過ぎていった台風6号の思わぬ恵みでしょうか、吹き抜けていくやや強めの涼しい風でした。この風は我々が下山するまで続きました。福智山登山でこんなに風の恩恵を受けるのは、私には初めての経験でした。

そんな中、那須さんからひと声、「大きな声を出していいですか?」。許しを得てから、「ヤッホー」の甲高い大音声。少しずつくたびれていくご自分に、気合を入れなおすためでしょうが、 沸き起こるなごやかな笑い声とともに、我々も元気づけてくれました。この声は天上から愛妻の姿を見守っているご主人にも、きっと届いたことでしょう。そして安心されていることでしょう。

こうして悪路を一歩一歩進んで行きます。上野越えがだんだん近づいてきます。どこからか、「福智山まで行けるかなあ」「鷹取山になるんじゃない?」。そんな声も聞こえて きます。前方の木立がやや明るくなり、クマザサの道を抜けると上野越えに到着です。出発してから2時間20分がたっていました。

ベンチに座ったり、思い思いのかっこうで、ちょっと長めのひと休み。ここでみんなで相談です。「福智山まで行けそうですか?」。那須さんからは、「行けます。行きます」の 力強い返事が返ってきました。ほかのどなたからも、弱気な声は聞こえてきませんでした。衆議一決、福智山山頂をめざします。ただし、「もう登れない」という状態に もしなったら、遠慮なく声を出すように念押しして。

これから山頂までの道は、がれ場はなくなりますが、急坂や長い階段の上り、高い段差などが待ち構えています。きびしい山道であることに変わりはありません。後から登って来る他の登山者に道をゆずりながら、ゆっくりと登っていきます。ここらでひと休みというところで配られたアイスゼリー、汗でほてった身体に染み入るような冷たさ、甘さでした。元気も回復した気分にさせてくれて。

山頂が少しずつ近づいてきます。「もうちょっと登れば山頂が見えるよ」。声を掛け合いながら、元気をふりしぼって進む。水場のがれ場を慎重に通り抜けると、陽光の降り注ぐ 明るい世界に飛び出します。「山頂が見えた!」。山頂の向こうの青空を白い雲がすごい速さで通り抜けていきます。山頂は風が強そうです。

山頂が見えてからのクマザサの中の上りは、いつもながらアゴが上ります。登れど登れど山頂が近づかない、そんな感じ。でもここまで来れば焦る必要はありません。体力の余裕に あわせて少しずつ登りましょう。こうしてみんなが山頂をきわめたのは、ちょうど12時。登り始めて4時間ちょっとの時間がかかりました、山頂に立ったときのみなさんの 表情はそれぞれでしたが、ひとことでいえば、今年も登れた、という、「充足感。達成感がいっぱい」といったところでしょうか。

いつものように、最高の笑顔で集合写真におさまったあと、おまちかねの昼食です。天気はいいし、頬をなでる風も涼しい。最高のランチタイムです。皆さんには汁物を、 ということで味噌汁を味わっていただきました。といってもお湯をかければ出来上がりの即席味噌汁ですが、これが正解だったようです。豚汁などだったら、この強風、火の扱いに 苦労したかもしれません。それにしても、この風、山頂に着いたときは熱を帯びた身体に快適に感じましたが、身体が落ち着いてくると徐々に冷えて、最後には寒さにふるえるような状態になって きました。中には完全防寒体勢に変身した人も。その一方で「寒いですか?」と首をかしげる方もいて、人の暑さ寒さの感じ方は幅広いんですね。

山頂での昼食休憩をゆっくり楽しんだ後、時刻は13時、下山を開始しました。急な上りは、当然帰りは急な下りです。後ろから地球の引力に押され、これに抗って、 足で踏ん張ってブレーキをかけながら下ることになります。結果、少しずつ足のスタミナが奪われ、疲れがたまってきます。ときどき現れるなだらかな下りでは、ちょっぴり 救われた気分になったりして。まあ、そうこうしながら上野越えまで下ってきました。まだ先は長い。

上りでも苦労した薙野小屋までの下りは、その悪路に今度は足の疲れも加わって苦戦を強いられました。どなたも、けつまずきかけたり、滑りかけたりと、大なり小なり、 ヒヤッとしながらの下山だったのではないでしょうか。那須さんも疲れがピークのようで、よろけかけたり、腰を落としかけたりしながらも、なんとか踏ん張っていました。 それでも最後まで頑張りとおす那須さんには、いつもながら脱帽です。下りはそのほとんどを、屈強の男性ふたりに前後から守られての下山となり、よかったですね。きっと安心感もたっぷりだったことでしょう。

四苦八苦しながらも、なんとか薙野小屋まで帰り着きました。ここまで帰り着けば後は林道歩きですから、安心です。皆さんもリードから開放された愛犬のように(失礼!)、 それぞれのスピードで駐車場をめざして下っていきました。全員が帰りついたのが、16時45分。ほぼ9時間の山旅となりました。

皆さん、お疲れ様でした。今年も福智山に登れて満足感いっぱいでしょう。那須さん、2年ぶりの福智山にして、喜寿での福智山制覇、おめでとうございます。 皆さん、また来年も登れたらいいですね。
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以下は、那須さんがマッサージについて学んだときのクラスメイトで、現在、長岡京市視覚障がい者協会の会長をされている山田 猛さんの感想文です。
那須さん、やりましたね。おめでとうございます。2年ごしのチャレンジ、敬服いたします。ここに至るまでのサポーターのみなさんのご援助、プラスご本人の努力ですね。本当におめでとうございました。

晴眼者にとっての福智山はたいしたことはないのかもわかりませんが、私達障害を持つ者にとっては、この登山は大きな目標となっております。それだけに、鳥の声や虫の声を聞きながら自然を体感できる喜びは、言語に尽くせないものと思います。このHPを読ませて頂きそれらが感じられ、本当に風景が想像されるものでした。 また、写真も掲載されておりますので、晴眼者の方々にも一見してご理解できるものと思います。

このHPの益々のご発展とユーザーへの配慮をお願いし、1ユーザーの拝聴した感想を書かせていただきました。

         長岡京市視覚障がい者協会 会長 山田 猛
まずは準備体操を入念にしてから 林道歩きからスタートです もう汗が出てきた。ちょっと休憩
気持ちよく歩くうちに薙野小屋に到着 甘いものも貰ってひとやすみ きつい上りが始まり息もあがる
ビールよりおいしい水ににっこり 木立を吹き抜ける風が涼しい 福智山挑戦を決め気合を入れ直す
急な階段をゆっくりと登る 山頂は近い、ここらで息抜きを 滑りやすい岩むき出しの道を慎重に
山頂直下の急坂をあえぎながら登る 人それぞれ、山頂制覇の表情(1) 人それぞれ、山頂制覇の表情(2)
人それぞれ、山頂制覇の表情(3) 緑がみずみずしい山頂からの眺め 涼しい風に吹かれながら楽しい昼食
下山開始、急な下りを滑らないように いつもながらこのがれ場は歩きづらい 滑りやすい赤土の急坂、気をつけて
男性二人に守られ高い段差をクリア 膝にこたえる急な階段下りです 疲れた足をゴロ石の道が苦しめる
がんばれ、もうすぐ薙野小屋です 薙野小屋に戻りほっとひと安心の図 ここからは林道、マイペースで下る
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