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   (010) 相浦和枝さんが、第10回全国障害者スポーツ大会 「ゆめ半島 千葉大会」において、
   水泳自由形と背泳ぎに出場。両種目で金メダルを獲得しました。(2010.12.18)


第10回全国障害者スポーツ大会「ゆめ半島 千葉大会」が10月23日(土)〜25日(月)に千葉県で行われました。
ついこの前まで「やまぼうしの会」の仲間だった相浦和枝さんが、10月23日に千葉県国際総合水泳場(習志野市)で開催された水泳の部に出場しました。
種目は各々25メートルの自由形と背泳ぎです。

5月の県大会で優勝して福岡県代表に選出されて約4ケ月。後に掲げた手記にあらわれるとおり、身体のきつさをこらえ、恐怖に耐えて、きびしい練習を続けて きました。その努力はみごとに報われ、両種目とも金メダルを獲得しました。

各種目の記録はつぎのとおりです。

 25メートル自由形  1位  記録   22秒72
 25メートル背泳ぎ  1位  記録   29秒28

息継ぎもできない状態から始めて、3年足らずでのこの成果。彼女のがんばりには頭が下がります。平々凡々と日々を過ごす我々は見習わないと いけませんね。
水泳はひとつの区切りがついたので、今度は陸上のなにかをやってみたい。相浦さんの夢はひろがっています。
相浦さん、おめでとうございます。これからもがんばって、今度は別の種目で全国をめざしてください。

以下に、相浦さんの喜びの手記を紹介します。やりとげた喜びとまわりの人に対する感謝の思いが、行間からあふれでてくるようです。
夢舞台に躍って 相浦 和枝
今年の10月に第10回全国障害者スポーツ大会が千葉県で開催され、私はこの大会の水泳に参加しました。
結果は、自由形(25m)22秒72で1位、背泳(25m)29秒28の1位。ふたつの種目で金メダルを手にすることができました。このメダルは たくさんの人のやさしさ、ぬくもりがいっぱいつまっている私の宝物になりました。

5月の福岡県大会から始まり、10月の全国大会までの道のりはすごく長く感じました。この大会が終わり私が得たものは、やりとげた達成感と自信でした。 今まで何をやっても中途半端だった私が、気がついたら必死で泳いでいました。今まであきらめることに慣れっこになっていたんですよね。

全国大会の代表に選ばれてからの4ケ月くらい、限られた時間の中で真剣に取り組みました。身体が悲鳴をあげるくらい、私なりに一生懸命でした。
タイムは思うように伸びない。たった1秒縮めるのにこんなに苦労するとは思っていませんでした。タイムを縮めるには飛び込みが上手になるしかない。 そう考えてやっとの思いでみつけたプールが、なんと深さが3.3メートルでした。とりあえず行ってみることにしました。

いざスタート台に立ってみると、こわくて足がすくんで動けなくなってしまいました。それを見ていた主人が声をかけてくれたんです。「一度水の中に はいってみろ」と。でも足がつかない恐怖感から、入るまでずいぶん時間がかかりました。
勇気をふりしぼって水に入ってみると、意外とこわさがやわらいできました。それからというもの、何度も顔面を打ちながら、飛び込みの練習を続けました。 やった甲斐あって、本番ではスムーズに飛び込むことができました。

いよいよ全国大会の当日、会場のあまりの人の多さと重々しい警備にびっくりしました。
選手団とそれを支える監督・コーチや地元ボランティアの人たちなど。総勢7千人をこえる人たちがこのスポーツ大会を支えているんだなって思ったら、私も 精一杯がんばろうと思いました。

とうとう私の出番がやってきました。招集がかかり、椅子に座って待っている間、心臓が飛び出るくらい緊張していました。いつも私のそばで支えてくれていた 監督が唯一私の心のよりどころでした。そのときも「大丈夫、みんな同じだから」ってやさしく声をかけてくれました。

スタートを待つ
うわべニッコリ、内心ドキドキ
入場とともに皆の声援が聞こえてきました。うれしかったなあ。
名前を呼ばれ笛の合図でスタート台に立ちました。今でもあのときの感覚ははっき

りと覚えています。心の中でつぶやいていました。「負けるな、いくぞ」。 そんな気持ちで飛び込み、あとは必死で泳ぎました。ゴール!プールサイドで待っていてくれた監督の姿を見て、思わず涙ぐんでしました。

「金メダル」だよっていわれて、「やったあ!!」。うれしさと感動で涙が本当にあふれてきました。それまでのいろんなことを思い出しながらメダルを 受け取りました。
退場するときも皆から声援と「おめでとう」の声をたくさんかけてもらいました。このときの光景は一生忘れることはないでしょう。

金メダルを受け取る
この瞬間を夢に見ていました
みんなと同じこの場に立てたこと、特別な時間を過ごせたことに感謝しています。
いろいろな障害を抱えながら生きている人たちと接することができて、たくさんの勇気をもらいました。障害を持っていることを感じさせないくらい、みんな 笑顔が輝いていました。
この大会で競技できたこと。家族にもまさるほど一生懸命支えてくれた監督たち。ボランティアの人たちのこと。いつまでも忘れません。

私にとってこの6日間は夢のような時間でした。
本当の思いやり、心からの暖かさがこの大会にはたくさんつまっていました。そんなすべての人に、心からの「ありがとう」をいいたいです。


金メダルを手に喜びいっぱい(右は監督)

福岡県選手団の方たちと。ご主人と恭ちゃんの顔も

これが私の夢舞台でした

晴々と市長に優勝を報告しました。(直方市報より)



大会に参加する前に掲載された読売新聞の記事です。
(2010.10.10付 朝刊)


 
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